同プロセッサーとの組み合わせにより、メモリへの依存度が高いHPCワークロードの処理性能が最大2倍に
2022年11月10日 – アイダホ州ボイシ発 Micron Technology, Inc.(NASDAQ:MU)は本日、AMDのプロセッサー新製品、EPYC™ 9004シリーズで動作検証を行ったデータセンター向けDDR5メモリの販売を開始したことを発表しました。最新のサーバー向けCPUは、搭載するプロセッシングコアの数がますます多くなっているため、CPUコア1個あたりのメモリ帯域幅は減少しています。このボトルネックを軽減するため、マイクロンのDDR5メモリは、従来世代よりも帯域幅を拡大し、高い信頼性と拡張性を実現しています。AMDの第4世代EPYCプロセッサー、マイクロンのDDR5メモリという組み合わせは、ベンチマークツールSTREAMで最大2倍のメモリ帯域幅を実現し、数値流体力学解析(OpenFOAM)や、気象モデルWeather Research and Forecasting(WRF)のモデリング、CP2Kの分子動力学計算など、一部のHPCワークロードで最大2倍の性能向上を達成しました。
マイクロンのシニアバイスプレジデントで、コンピュートおよびネットワーキングビジネスユニットのゼネラルマネージャーであるラジ・ハズラは「マイクロンは業界全体のDDR5への移行をリードし続けています。昨今、さまざまなアルゴリズムでメモリへの依存度がますます高まっており、膨大なデータからインサイトを引き出すために、メモリには従来よりもはるかに高い性能と信頼性が求められるようになっています。システムメモリとしての性能を大きく飛躍させたDDR5では、こうしたアルゴリズムの実行が可能になり、次世代のデータセンターインフラの価値を引き続き高めることにつながるでしょう」と述べています。
AMDのEPYC製品管理担当コーポレートバイスプレジデント、ラム・ペディボトラは「第4世代のAMD EPCYプロセッサーは、最新のデータセンターにおけるワークロード処理性能のレベルを高め続けており、しかも抜群のエネルギー効率を誇っています。投資に見合う価値が得られるまでにかかる時間を短縮し、総所有コストも低く抑えられるようにするだけでなく、企業としてのサステナビリティ目標の達成にも貢献する第4世代EPYCプロセッサーは、顧客のデータセンター運用を大きく変える力を持っています」と述べています。
マイクロンがベンチマークツールSTREAMを用いて行ったテストでは、4800MT/秒で動作するマイクロン製DDR5メモリを搭載した単一のAMD第4世代EPYCプロセッサーのシステムと、3200MT/秒で動作するマイクロン製DDR4メモリを搭載するAMD第3世代EPYCプロセッサーのシステムを比較しました。第4世代EPYCのシステムでは、ピークメモリ帯域幅は1ソケットあたり378GB/秒、第3世代EPYCのシステムでは189GB/秒となりました。システムのメモリ帯域幅は実に2倍になっています。
また、AMDと共同で、3種類のHPCワークロード(OpenFOAM、WRF、CP2K)について、AMDの第3世代EPYCプロセッサーとマイクロンのDDR4メモリの組み合わせと、AMDの第4世代EPYCとマイクロンのDDR5メモリの組み合わせでテストを行いました。第4世代EPYCプロセッサーのプラットフォームとDDR5メモリのシステムは、OpenFOAMで2.4倍、WRFで2.1倍、CP2Kで2.03倍の性能が得られました。
LenovoのインフラストラクチャーソリューショングループのHPC&AI担当バイスプレジデント、スコット・ティーズは「HPCやAIでモデリングやシミュレーション、機械学習のワークロードが増え続けており、弊社の顧客は有効帯域幅を最大化するメモリソリューションを求めています。Lenovoは、このようなパフォーマンス要求の高いワークロードを想定し、開発と検証フェーズ全体でマイクロンとコラボレーションしています。これにより、DDR5で加速される新時代のメモリ性能を生かした次世代プラットフォームを提供できるようになります」と述べています。
マイクロンは、JEDECによるDDR5メモリの仕様策定において主導的な役割を果たしており、最も早い時期にDDR5のサンプルを顧客に提供しました。マイクロンのテクノロジーイネーブルメントプログラム(TEP)は、マイクロンが業界に先駆けて確立した仕組みであり、システムデザイナーが重要な内部リソースに早期にアクセスできるようにすることで、DDR5の検証、認定プロセスを支援しています。マイクロンは今後も、エコシステム内のあらゆる領域でパートナーと積極的に連携し、マイクロンの誇る業界最先端のテクノロジーと製品ロードマップへの投資を続けていきます。
リソース -
- マイクロンのデータセンターソリューション
- HPCワークロードのパフォーマンスに関するブログ
- DDR5が実現するデータセンターの次世代パフォーマンス
- マイクロンのChips Out Loudポッドキャスト
- マイクロンTEPプログラム
Micron Technology, Inc.について
マイクロンは、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAM、NAND、NORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron®またはCrucial®のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や5Gといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェントエッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.(Nasdaq: MU)に関する詳細は、micron.comをご覧ください。
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