AIをはじめ広範なワークロードで比類のないパフォーマンスを実現する
革新的なMicron 9550 PCIe Gen5 SSD
2024年7月23日、アイダホ州ボイシ発 - Micron Technology, Inc.(Nasdaq: MU)は本日、世界最速のデータセンター向けSSDであり、AIワークロードのパフォーマンスと電力効率*1で業界をリードするMicron 9550 NVMe SSDの提供開始を発表しました。Micron 9550 SSDは、独自のコントローラー、NAND、DRAM、ファームウェアを統合し、マイクロンの専門ノウハウとイノベーションを象徴します。この統合型ソリューションは、データセンター運営企業に向けてクラス最高水準パフォーマンス、電力効率、セキュリティー機能を提供します。
Micron 9550 SSDは、14GB/sのシーケンシャル読み取りと10GB/sのシーケンシャル書き込みにより、競合のSSD製品*1と比較して最大67%高いパフォーマンスを発揮し、AIに代表される要求度の高いワークロードに対して業界トップレベルの性能を提供します。さらに、競合製品と比較して、3,300 KIOPSのランダム読み取りは最大35%、400 KIOPSのランダム書き込みは最大33%高い性能を示しました。
AIワークロードの処理には高性能なストレージソリューションが欠かせません。Micron 9550 SSDが実現するシーケンシャルとランダムの読み取り/書き込み速度は、AIユースケースでパフォーマンスを最大限に引き出します。例えば、大規模言語モデル(LLM)には高いシーケンシャル読み取り性能、グラフ・ニューラル・ネットワーク(GNN)には高いランダム読み取り性能が不可欠です。Micron 9550 SSDはAIワークロードで競合製品を上回るパフォーマンスを発揮し、ワークロード完了までの時間を最大33%短縮、ビッグ・アクセラレーター・メモリ(BaM)を使用したGNNトレーニングでは特徴量の集約が最大60%高速化します*2。また、NVIDIA Magnum IO GPUDirect Storageでも、最大34%高いスループットが示されています*3。
マイクロン 副社長兼データセンター・ストレージ事業部門ジェネラル・マネージャーのアルバロ・トレド(Alvaro Toledo)は「データセンター・ストレージで大きな躍進を遂げたMicron 9550 SSDは、GNN、LLMトレーニングなどのAIワークロードで、同等のSSD製品と比較して消費電力を最大43%抑えながら、圧倒的な330万IOPSを実現しました。この比類のないパフォーマンスと卓越した電力効率の組み合わせは、AIストレージソリューションの新たなベンチマークを確立し、AI革命の最前線を進むマイクロンの揺るぎないコミットメントを表します」と述べています。
NVIDIA ストレージ・テクノロジー担当副社長、ロブ・デイビス(Rob Davis)氏は「AIワークロードを運用するデータセンターでの効率とパフォーマンスの向上は、企業全体のあらゆる側面でコスト削減を図り、信頼性の高い運用を確保する上で、中心的な要件となります。NVIDIAのテクノロジーとの統合により、Micron 9550 SSDはAI向けの強力なストレージとなります」と述べています。
AMD データセンター・エコシステム&ソリューション担当副社長、ラグー・ナンビアール(Raghu Nambiar)氏は「ストレージ技術のイノベーションは、AIやビジネスに重要なエンタープライズ・アプリケーションなど、レイテンシーの影響を受けやすいワークロードの稼働に際して不可欠です。マイクロンをはじめ、エコシステム全体にわたるパートナーとの緊密な連携により、AMD EPYC搭載サーバー上でこの新しいMicron 9550 SSDの性能すべてを最大限に生かすことができます」と述べています。
インテル チーフI/Oアーキテクト、デベンドラ・ダス・シャルマ(Debendra Das Sharma)氏は「インテルは、Micron 9550 NVMe SSDによる、マイクロンのPCIe Gen5市場への参入を歓迎します。このPCIe Gen5 SSDは、インテルのPCIe Gen5 CPUプラットフォーム、特に第4世代/第5世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーやインテル® Xeon® 6 プロセッサーとの適合性が高い製品です。マイクロンはインテルにとって重要なエコシステム・パートナーであり、インテル® Virtual RAID on CPU(インテル® VROC)のサポートを含め、インテル® プロセッサー搭載プラットフォームに適合するPCIeソリューションの提供など、長い歴史を築いてきました。PCIe Gen5の互換性が加わることで、インテル® Gaudi® アクセラレーターとのシームレスな統合が可能になり、AIシステムのパフォーマンスと機能のさらなる拡張につながっていくでしょう」と述べています。
Micron 9550 SSDは、次のようなさまざまなAIワークロードで業界最高水準の電力効率を実現します*3。
- BaMを使用したGNNトレーニング:SSDの平均消費電力を最大43%抑えて、システム全体の電力使用量を最大29%削減
- NVIDIA Magnum IO GPUDirect Storage:1TBデータ転送あたりSSD消費電力を最大81%削減
- MLPerf:SSD消費電力を最大35%抑えて、システム全体の電力使用量を最大13%削減
- Microsoft DeepSpeedを使用したLlama LLMトレーニングのファイン・チューニング:SSDの電力使用量を最大21%削減
Micron 9550 SSDはマイクロンが独自開発したテクノロジーによる垂直統合型のアーキテクチャーを特長とし、柔軟な設計の選択肢と高度なセキュリティー機能を備えています。ドライブはNVMe 2.0とOCP 2.0に対応し、また先進のパフォーマンスと健全性モニタリングなどのOCP 2.5テレメトリー機能のすべてにより、大規模データセンターの実装と管理の複雑さを解消します。Micron 9550 SSDは、自己暗号化ドライブ(SED)機能、セキュリティー・プロトコルとデータモデル(SPDM 1.2)への準拠、強力なデータ暗号化、セキュリティーキー機能など、エンドツーエンドのセキュリティーに重点を置いて設計されました。さらに高度なセキュリティー規格への準拠を求める顧客向けに、FIPS 140-3レベル2、TAA準拠のオプションも提供されます。
Micron 9550 SSDは、3.2TB~30.72TBの容量とU.2、E1.S、E3.Sのフォームファクターを取り揃え、最新のPCIe Gen5サーバー設計に対応するパフォーマンス、柔軟性、拡張性を兼ね備えた、幅広い製品ポートフォリオとなります。業界をリードするOEMやハイパースケーラーが求める厳しい要件を満たすMicron 9550 SSDは、AIやHPCを含め数多くのワークロードの高まり続けるニーズに応えるために、マイクロンが提供する業界最高水準のデータセンター・メモリ、ストレージ製品ポートフォリオの一部として、世界各地でサンプリング提供を開始しています。
参考情報
*1: 公開されているデータシートの情報に基づき、性能重視の1DWPD 7TB SSDと競合SSD製品を比較。ここでの競合は、KioxiaおよびSamsungと定義。
*2: マイクロン社内で実施したテストに基づく。
*3: 脚注1に記載しているとおり、マイクロンの研究開発ラボで実施したテストに基づき、市場で入手可能な7.xTBRead-Intensive SSDの競合トップクラス製品と比較。
Micron Technology, Inc.について
マイクロンは、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAM、NAND、NORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron®またはCrucial®のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や5Gといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェントエッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.(Nasdaq: MU)に関する詳細は、micron.comをご覧ください。http://www.micron.com/
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