Press Release

January 10, 2023 at 11:00 AM EST
マイクロン、高い処理能力が求められるワークロードに対応した データセンター向け高性能SSDを提供開始

新しいマイクロン9400 SSDはクラス最高の性能と容量を実現

202319 - アイダホ州ボイシ発 - Micron Technology, Inc.NASDAQMU)は本日、最高レベルのストレージ性能が要求されるサーバー向けにマイクロン9400 NVMe™ SSDの量産と、チャネルパートナーおよび世界のOEMカスタマーへの提供を開始したと発表しました。マイクロン9400は、特に人工知能(AI)のトレーニング、機械学習(ML)、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のアプリケーションなど、高い処理能力が求められるデータセンターのワークロード向けに設計されています。このSSDは、業界をリードする30.72テラバイト(TB)のストレージ容量に加え、競合製品との比較で優れたワークロード性能を実現し、入出力操作毎秒(IOPS)は77%向上しています*[1]マイクロン9400は、PCIe Gen4に対応した世界最速の データセンター向けU.3 SSD*[2]、すべての容量で一貫した低レイテンシーを実現しています*[3]

マイクロンのバイスプレジデント兼データセンターストレージ担当ゼネラルマネージャーであるアルバロ・トレドは「高性能、大容量、低レイテンシーは、AI/MLやスーパーコンピューティングシステムへの投資拡大を図るエンタープライズ企業にとって不可欠な要件です。業界をリードする30TBの容量と、混合ワークロードで100万超のIOPSに達する性能により、マイクロン9400 SSDは各サーバーにより大規模なデータセットを格納でき、機械学習のトレーニングを加速させます。これにより、ユーザーは、GPUの性能をさらに引き出し、活用を促進できます」と述べています。

業界をリードする30TBの容量でストレージ密度を最大化

マイクロン9400 SSDは、業界をリードする30TBの容量を実現し、マイクロンの前世代NVMe SSDと比較し最大容量は倍増しています。30.72TBMicron 9400 SSDを搭載した場合、標準的な2ラックユニットの24ドライブサーバーで、1サーバーあたりの総容量は737TBとなります。マイクロンは、SSD1台あたりの容量を倍増させることにより、エンタープライズ企業が同じデータ量の保存に必要なサーバーを半減させます。

これにより、貴重なラックスペースの再利用や、保守コストとハードウェア管理に必要な時間の削減が可能になり、ITのリソースと予算の活用を最大化させるとともに、ITチームがイノベーション充てるリソースも確保できます。この圧倒的な容量により、必要に応じてスケールできる余力を持たせながら、データ負荷の高い最新のワークロードの処理に対応できます。

AIからクラウドまで、さまざまな環境で卓越したストレージ性能を発揮

マイクロン9400 SSDは、100%4Kランダム読み出しで160IOPSを実現し、PCIe Gen 4ストレージの新たな性能基準を確立しています。

マイクロン9400 SSDの容量と性能により、より大規模なデータセットへの対応が可能になるとともに、機械学習モデルのトレーニングにおける1サイクルのデータイテレーションの総数であるエポック数が増加します。これにより、グラフィックスプロセシングユニット(GPU)の利用効率が高まります。

多くのSSDは純粋な読み出しや書き込みのユースケース向けに設計されていますが、マイクロン9400は、実アプリケーションの利用を想定して設計されています。今日、数多くのデータセンターでキャッシュやオンライン取引処理、高頻度取引、AI、究極的な性能を必要とする性能重視のデータベースなどの混合ワークロードの利用が広がっています。

読み出しと書き込みの混合ワークロードで、マイクロン9400は競合製品を上回っています。

  • 90%読み出し、10%書き込みのワークロードでIPOS71%向上させ、100万超IOPSを実現*[4]
  • 70%読み出し、30%書き込みのワークロードでIPOS69%向上させ、94万超IOPSを実現*4

テストのシナリオで、マイクロン9400 SSDは、混在型ワークロードにおける性能で競合他社の高性能NVMe SSDを上回りました。結果は以下の通りです。

  • RocksDBで、マイクロン9400は最大23%の性能向上、最大34%のワークロード応答性向上を実現しています。RocksDBは、性能の高さに加え、スパムの検出や閲覧履歴の保存など、レイテンシーへの対応やユーザー依存に伴う影響のあるアプリケーションで使用される定評のあるストレージデータベースです*[5]
  • Aerospike Databaseはフラッシュストレージに最適化されたオープンソースのNoSQLデータベースですが、これに対してマイクロン9400は、最大2.1倍高いピーク性能と優れた応答性を実現しました。Aerospike Databaseは、不正検出、推奨エンジン、リアルタイム決済処理、株式取引などの迅速な処理速度が要求されるウェブアプリケーションで採用されています。マイクロン9400により、スピード重視のユースケースで高速化を実現しています*5
  • NVIDIAMagnum IO GPUDirect StorageGPUメモリとストレージ間の直接的なメモリアクセスのデータ転送パスを実現していますが、マイクロン9400は、コンピュートバウンドのタスクを伴うビジーなシステムにおける性能を25%向上させ、競合他社をしのいでいます。AI環境における大幅な改善が図られています*6
  • マルチテナントのクラウドアーキテクチャーで、マイクロン9400は、競合他社の性能重視型SSDと比較して総合的な性能は2倍以上となっており、レスポンス時間も最大62%高速化しています*6

WEKAの共同創業者で最高経営責任者(CEO)であるリラン・ズヴィベル氏は「世界の最も革新的な組織がクラウドやデジタルファースト戦略を導入するなか、私たちはパートナーとともに、データ主導型イノベーションの障壁の解消に注力しています。マイクロン9400 SSDのような高性能かつ大容量のストレージは、大きなビジネス価値を生む原動力となるデータへのアクセスやインサイト獲得に要する時間を短縮するうえで、極めて重要な基盤となるテクノロジーを提供しています」と述べています。

エネルギー効率の向上により、環境への影響を低減

データセンター事業者の大きな検討課題の1つは、ワークロード性能とエネルギー消費量の相関関係です。エネルギー効率の改善は、消費されるエネルギーに対して、より多くのスループットが生まれることを意味します。マイクロン9400は、ワットあたりのIOPS77%の向上を実現し、消費電力を削減し、事業運営費、カーボンフットプリント、環境への影響を軽減します。

Supermicroの共同創業者でビジネス開発担当シニアバイスプレジデントであるワリー・リアウ氏は「Supermicroは、容量と効率の向上を求める顧客の要望に応えるためにクラス最高の性能、機器構成、エネルギー効率を実現する革新的なサーバーを設計しています。マイクロン9400 SSDは、30TBを超える大容量を各ドライブに搭載可能にするとともに、高性能アプリケーション用に最適化されたワークロードと高速システムスループットを実現します」と述べています。

さまざまなオプションを提供、エンタープライズ企業で柔軟な導入が可能に

マイクロン9400 SSDは、U.2ソケットとの後方互換性を持つU.3のフォームファクターに対応し、6.4TBから30.72TBまでの幅広い容量で提供されます。このようなオプションにより、データセンター事業者は、自社のワークロードに適した性能、容量、耐久性の適切な組み合わせを実現させながら、最もエネルギー効率の高いストレージシステムを柔軟に導入することができます*7。汎用性が高いこのSSDは、オンプレミスのサーバーファーム、マルチテナントの共有クラウドインフラストラクチャを問わず重要なワークロードを管理できる設計となっており、ハイパースケール、クラウド、データセンター、OEM、システムインテグレータの設計に合わせて柔軟に実装できます。

詳細については、micron.com/9400をご覧ください。

リソース

Micron Technology, Inc.について

マイクロンは、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAMNANDNORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron®またはCrucial®のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や5Gといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェントエッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.Nasdaq: MU)に関する詳細は、micron.comをご覧ください。

 

©2023 Micron Technology, Inc. All rights reserved. 情報、製品および仕様は予告なく変更される場合があります。マイクロン、マイクロンのロゴ、およびその他のすべてのマイクロンの商標はMicron Technology, Inc.に帰属します。他のすべての商標はそれぞれの所有者に帰属します。

 

[1] ワットあたりIOPSを測定し、マイクロンの前世代SSDである9300 NVMe SSDと比較した場合。17ワットあたり160IOPS0.0531 IPOS/ワット)に対し、Micron 9300 SSDは、16ワットあたり85IOPS0.0941 IPOS/ワット)で、77%の向上に相当。

[2] Micron 9400 NVMe SSDは、Forward Insights2022年第4四半期SSD Insightsレポートにより10%以上の市場シェアを持つ大手サプライヤーの競合U.2/U.3 SSDと比較した場合、4種類の性能テスト(ランダム読み出し、ランダム書き込み、シーケンシャル読み出し、シーケンシャル書き込み)のうち少なくとも3種類でリード。

[3] Micron 9400 SSDのレイテンシーは5x9s4Kランダム読み出しで420µs未満。これらの4Kランダム読み出しでは、キュー深度128で、IOPS120万以上。

[4] Forward Insightsによる2022年第2四半期のSSDサプライヤーステータスレポートで言及されている、データセンター市場シェアのデータに基づく、マイクロンに次ぐ競合他社のデータセンター向けNVMe SSDとの比較。FIOを使用し、キュー深度2567.68TBSSDを用いて性能を測定(FIOの詳細は、https://fio.readthedocs.io/en/latest/をご覧ください)。

[5] 競合他社による性能重視の3種類のNVMe SSDとの比較